国民年金基金をご存じでしょうか。国民年金と似た名前ですので、同じものと勘違いする方もいるかもしれません。国民年金基金は国民年金とはまったく異なる年金保険です。今回は国民年金基金と国民年金の違いや、国民年金基金のメリットやデメリットについてご説明します。
国民年金基金とは?
国民年金基金は自営業者の厚生年金
国民年金基金は、国民年金や厚生年金と同じ公的年金の一つです。任意加入ではありますが、国民年金と合わせて加入することで、老後に受け取れる年金額を増やすことができます。会社員や公務員は、国民年金に上乗せされる形で厚生年金に加入することになるので、その分、老後に支給される年金も多くなります。この仕組みは国民年金を一階、厚生年金を二階とした「二階建ての年金制度」と呼ばれています。
厚生年金は被雇用者のための年金ですので、自営業者は厚生年金に加入することができません。つまり二階に上がることができないのです。したがって、会社員や公務員に比べて老後に手厚い保障を受けることができません。この自営業者と会社員の年金の差を解消するためにあるのが国民年金基金です。国民年金に上乗せする形で国民年基金に加入することで、自営業者でも会社員同様に手厚い老後の保障を受けられるようにするという目的で創設されました。いわば国民年基金とは、自営業者のための厚生年金と呼べるものなのです。
〈年金制度のイメージ図〉