国民年金基金の加入条件

国民年金基金は、その性質上加入対象者が限定されています。加入できるのは日本に住んでいる20歳以上59歳以下の自営業者とその家族、および学生などの国民年金の第一号被保険者となる人です。厚生年金に加入している会社員やその家族は加入することができません。また、あくまで国民年金に上乗せする形になりますので、基礎となる国民年金の保険料を免除されている、あるいは猶予されている人は基本的に加入することができません。

国民年金との密接な関係

国民年金基金は国民年金に上乗せされる、いわば二階部分の公的年金ですので、国民年金の加入状況と密接に連動しています。具体的には、国民年金の方で滞納期間があった場合、その期間に対応する分の国民年金基金の給付も受け取れなくなってしまうのです。国民年金基金を活用するには、その基礎となる国民年金の保険料をしっかりと納付することが大切なのです。

国民年金基金のメリット

老後にもらえる金額が増える

当然ですが、国民年金基金に加入することで国民年金だけに加入するよりも老後に受け取れる年金を増やすことができます。平成30年現在、国民年金の受給額は月額で約55,000円ですので、老後生活に必要な生活費を賄うことは難しいでしょう。特に自営業者には退職金がありませんので、別に老後の資金を用意するか、もしくは可能な限り働き続ける必要があります。一方、国民年金基金連合会の資料によると、国民年金基金の受給月額は平均で約18万円となっています。国民年金と合わせれば、約235,000円の収入となります。国民年金単独に比べて老後の生活にかなりゆとりが持てることがわかります。

節税効果がある

国民年金基金の掛け金は全額が社会保険控除となります。つまり年金保険料として支払った額は、すべて所得として計上されませんので、結果、所得税や住民税が軽減されるのです。もちろん、掛け金の分一時的に収入は減りますが、後々に年金として返ってくるわけですから、結果的には節税効果の分支出をおさえることができるのです。