近年では三階建てに
これに加えて、近年では企業が従業員と契約を交わして運営する企業年金を三階部分と考える、三階建ての年金制度という考え方が一般的になりつつあります。また、国民年金と厚生年金、企業年金と3種類の年金を受けられる被雇用者に比べて、国民年金しか加入できない自営業者のために、厚生年金に代わる二階建て部分として、自営業者などが自由に加入できる国民年金基金が平成3年に創設されました。まとめると、自営業者が二階建て、会社員や公務員が三階建てというのが、現在の公的年金制度の大まかな仕組みとなっています。

<三階建て公的年金制度の仕組み〉

国民年金の給付内容

国民年金に加入するメリットは、老後にお金を受け取ることができるだけではありません。状況に応じて、合計で3種類の給付を受けることができるのです。それぞれの内容と条件について解説します。

老齢基礎年金

基本として65歳から毎年一定額を受け取ることができる年金です。一般的に年金と言えば、この老齢基礎年金を思い浮かべる人が多いでしょう。給付を受ける条件は、納付期間中に合計10年以上年金保険料を納付することです。納付期間が多いほどもらえる金額も大きくなり、平成30年度現在では、40年間満額で納付した場合年額778,300円が支給されます。