国民年金の保険料納付は加入者の義務となっていますが、経済的に支払いが難しい人のために、免除制度が設けられています。未納扱いでいるより免除申請をする方がメリットが大きいですので、毎月の支払いが厳しい人は、しっかり制度を把握しておきましょう。
国民年金の保険料の免除とは?
国民年金の保険料は免除できる
国民年金の保険料の納付は、収入が少ない、あるいは失業してしまったなどの理由で支払うことが経済的に難しい場合、手続きを行うことで該当する期間を納付免除の扱いにすることができます。国民年金の保険料が免除されている期間は、一部または全額を納付する必要がなくなります。その上、免除期間は老後の年金にしっかりと反映されます。たとえ全額が免除されても、半分は支払ったとして老後の年金額に加算されることになるのです。
また、免除期間は障害年金や遺族年金を受け取ることができる受給資格期間に算入されるので、もしもの時を考えた時に安心です。後々に納付できる状況になった時は、追納という形で免除期間分の保険料を支払うこともできます。現状保険料を支払うことが難しい場合は、とりあえず免除申請をしておいて損はありません。
保険料免除の種類と審査方法
保険料がどの程度免除されるかは、前年の所得によって以下の4つに分けられます。
・保険料の4分の1免除
・保険料の半額免除
・4分の3免除
・全額免除
免除されるかどうか、あるいはどの程度免除されるかは、申請した人の経済状況で決まります。審査の際には、本人、配偶者、親など他に世帯主がいる場合はその世帯主、この中で最も所得が高い人の所得が審査の対象となります。なお、学生の場合は本人の所得のみが審査対象となり、失業者の場合は、本人以外(世帯主、配偶者)で最も所得の高い人の所得が審査対象となります。
未納のままだと大きなデメリット
免除制度を利用する時に注意しなければならない点は、しっかりと所定の手続きを踏まなければ納付免除の扱いにならないということです。たとえ、免除の対象となる収入でも、手続きを怠った場合は納付を滞納していると見なされます。未納期間が長い場合、老後の年金や障害年金、遺族年金の受給資格を満たせない可能性も出てきます。未納のままではデメリットしかありませんので、支払うことが難しければ免除手続きを済ませるようにしましょう。