猶予された場合の年金への影響
猶予制度を利用すると、その期間の支払いを無期限で引き延ばしてもらえることになります。その上、老後の年金を受け取るのに必要な最低納付期間には含めることもできます。また未納状態では受け取ることができなくなる可能性のある障害年金や遺族年金の資格も得ることができます。ただ、猶予期間の分、将来の年金額は少なくなってしまうので注意が必要です。可能であれば追納という形で後から納付する方が将来的には良いでしょう。
〈納付猶予に伴う年金への影響〉
老齢年金 | 障害年金、遺族年金 | ||
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受給資格期間への参入 | 年金額への反映 | 受給資格期間への参入 | 年金額への反映 |
あり | 減額 | あり | 影響なし |
免除の申請方法
免除に必要な書類
免除制度を申請する際、必ず持参しなければならない書類は、国民年金手帳、もしくは基礎年金番号通知書です。また失業に伴う猶予申請の際は、失業の証明となる以下の書類のいずれかの写し(コピー)も必要となります。
①雇用保険被保険者離職票
②雇用保険受給資格者証
①は退職時に会社から、②はハローワークで雇用保険の手続きを行う時にもらうことができます。
猶予手続きの流れ
免除手続きの具体的な流れですが、行うことはそれほど多くありません。書類さえ揃っていればスムーズに進むでしょう。
1.国民年金保険料免除・納付猶予申請書を入手する
猶予を受けるには、所定の書式の書類に必要事項を記入し、提出する必要があります。
その書類が「国民年金保険料免除・納付猶予申請書」です。この書類は、役所の窓口でもらえますが、日本年金機構の公式サイトでダウンロードすることも可能です。
なお、一度の手続きで複数年分の猶予申請を行うことが可能です。ただし、1枚の書類で申請できるのは1年分だけですので、複数年申請の場合は、年数分の申請書を用意する必要があります。