国民年金の保険料は毎月ごとに納付するのが基本ですが、前払いも可能なことをご存じですか。しかも前払いすると保険料が割引になるのです。今回は、保険料の前納制度と手続きの方法についてご説明します。

国民年金保険料の2年前納付制度とは?

国民年金は、毎月納付する他に、あらかじめ将来にわたって一定期間をまとめて支払うこともできます。この仕組みを前納制度と言い、最大で2年間分を前納することが可能です。前納制度を利用すると、毎月支払うより保険料が割引になります。以前は口座振替以外で2年前納制度を利用することはできませんでしたが、平成29年4月より現金・クレジット払いによる2年前納が可能になりました。間口が広くなった分、制度も利用しやすくなったと言えるでしょう。

国民年金保険料は前払いすると、いくらお得になるのか?

では、具体的にどのくらい保険料が割引になるのでしょうか。平成30年度における納付方法と前納期間ごとの納付金額と割引額は以下の通りです。

〈前納制度による納付額と割引額〉

納付額
(毎月納付と比べた場合の割引額)
納付方法6ヶ月前納1年前納2年前納
口座振替96,930円
(1,110円の割引)
191,970円
(4,110円の割引)
377,350円
(15,650円の割引)
現金または
クレジット
97,240円
(800円の割引)
192,600円
(3,480円の割引)
378,580円
(14,420円の割引)

参照:平成 30 年度における国民年金保険料の前納額について(厚生労働省)

前納期間が長ければ長いほど保険料は割引され、2年前納の場合は約15,000円もの金額が割引されることになります。平成30年度の月額保険料は16,340円ですので、実質1ヶ月分の保険料が割引されるようなものです。資金的に余裕がある場合は、なるべくまとめて支払うようにすると結果的にお得になるでしょう。